Sol・Terra・Luna使い分け実例集|迷ったらこの基準
- 更新日: 2026年7月15日
- 読了目安: 約18分
- タスク振り分け20例収録
GPT-5.6のSol・Terra・Lunaは、設計はSol、実装はTerra、雑用はLunaの基準で振り分ければ迷いません。
この記事では、この基準を具体タスク20例に当てはめた振り分け表と、コピペで使える指示例、料金差の試算、迷った時の判断手順まで用意しました。API料金はSolがLunaの5倍。振り分けができるだけで、同じ品質の成果をずっと安く出せます。
モデル選びは、性能の話ではなく配分の話。全部Solに投げる人から順に、損をしていきます。
この記事で分かること
「Sol Terra Luna 使い分け」「GPT-5.6 モデル どれ」で検索している人が知りたいのは、たぶんスペック表ではないと思います。
自分のこの作業は、どのモデルに投げればいいのか。
安いモデルに任せて、品質は大丈夫なのか。
全部いちばん良いモデルでやったら、何がまずいのか。
そもそも、どの画面ならモデルを選べるのか。
結論:GPT-5.6のSol・Terra・Lunaは、「設計はSol、実装はTerra、雑用はLuna」の基準で振り分ければ迷いません。設計は間違えるとやり直しが重い「決める仕事」、実装は手を動かして「作る仕事」、雑用は分類・抽出・整形など「繰り返す仕事」です。API料金はSolがLunaの5倍なので、この振り分けができるだけで、同じ品質の成果をずっと安く出せます。
この記事で用意したのは次の6つです。
- 3モデルの位置づけと料金の整理(Claudeのモデルとの対応つき)
- どの画面・プランならモデルを選べるかの前提整理
- 具体タスク20例の振り分け表
- Sol・Terra・Lunaそれぞれの代表タスクと、コピペで使える指示例6本
- 「全部Solに投げるともったいない」が体感できる料金試算
- 迷った時に3つの質問で決める判断手順と、よくある失敗6パターン
GPT-5.6そのものをまだ知らない人は、先に基本の解説記事を読むと全体像がつかめます。
Sol・Terra・Lunaとは?GPT-5.6の3モデルをおさらい
Sol・Terra・Lunaとは、OpenAIが2026年7月9日(日本時間7月10日)に一般提供を開始したGPT-5.6で導入された、3つのモデルの名前です。太陽(Sol)・地球(Terra)・月(Luna)の3層で、上から順に「深く考える・バランス・速くて安い」という役割分担になっています。
まず位置づけと料金を1枚で整理します。API料金は100万トークンあたりの金額です。
| モデル | 位置づけ | Claudeで言うと | API料金(入力/出力) |
|---|---|---|---|
| Sol(太陽) | 最上位。深い推論と判断 | Opus〜Fable枠 | $5 / $30 |
| Terra(地球) | バランス型。前世代の最上位級の実力をSolの半額で | Sonnet枠 | $2.50 / $15 |
| Luna(月) | 高速・低価格。分類・抽出・振り分け向け | Haiku枠 | $1 / $6 |
普段Claudeを使っている人は、右の対応で考えるのが早いです。SolはOpus〜Fable枠、TerraはSonnet枠、LunaはHaiku枠。役割の感覚はほぼそのまま持ち込めます。
覚えておくと得する点が2つあります。
1つ目は、名前の仕組みです。GPT-5.6では、モデルの世代(5.6)と能力の階級(Sol・Terra・Luna)が分離されました。この階級名は次の世代以降も続く予定なので、今ここで「Sol=設計、Terra=実装、Luna=雑用」の感覚を作っておけば、世代が上がっても使い回せます。
2つ目は、料金の構造です。3モデルとも、出力の単価は入力のちょうど6倍です。つまり「たくさん書かせる仕事」ほど料金が膨らみます。ここが後半の試算で効いてきます。
3モデルの性能や経緯をゼロから知りたい人は、シリーズの入門記事にまとめてあります。この記事は「どれに投げるか」の判断に集中します。
使い分けの基本基準|設計はSol・実装はTerra・雑用はLuna
使い分けの基準は、モデルの性能ではなく「仕事の種類」で決めます。
なぜ性能ではなく仕事の種類で分けるのか。理由はシンプルで、性能差が結果に響く度合いが、工程によってまったく違うからです。
設計の1回のミスは、実装100回分の手戻りを生みます。だから設計だけは一番深く考えるSolに投げる価値があります。逆に、表記ゆれ直しをSolにやらせても、Lunaと結果はほぼ同じです。同じ結果なら、5倍の料金を払う理由がありません。
この基準は机上の分類ではありません。Team Agentの開発では、Claude側で同じ分業を実際に回しています。設計を上位モデルのClaude Fable 5に任せ、実装をCodexに振る形で、システム開発を実運用中です。設計と実装を分けただけで、実装のやり直しが目に見えて減りました。
GPT-5.6の3モデル体制は、この「設計と実装を分ける」分業を、1つのモデルファミリーの中で完結できるようにした形です。しかもLunaという雑用専門の受け皿までついています。
どこでモデルを選べる?ChatGPT・Work・Codex・APIの前提
使い分けの話に入る前に、1つ大事な前提があります。どこで使うかによって、そもそも選べるモデルが違います。ここを知らないと「Terraが選べない」で最初に詰まります。
| 使う場所 | Free / Go | Plus | Pro / Enterprise |
|---|---|---|---|
| ChatGPT本体(Chat) | GPT-5.6は使えない | Solのみ(推論レベルmedium以上) | Sol+Sol Pro |
| ChatGPT Work / Codex | Terraのみ | Sol・Terra・Lunaの3モデル | Sol・Terra・Lunaの3モデル |
| API | 3モデルとも制限なし | 3モデルとも制限なし | 3モデルとも制限なし |
ポイントは3つです。
- ChatGPT本体(いつものチャット画面)では、実はモデルの使い分けの余地が小さいです。Plusで使えるGPT-5.6はSolだけで、推論レベルをInstantにするとGPT-5.5 Instant側に切り替わります
- 3モデルを自分で選べる主戦場は、ChatGPT WorkとCodex(Plus以上)、そしてAPIです。Work / Codexならモデルごとにeffort(考える深さ)の設定もできます
- Free / GoプランはChatGPT本体でGPT-5.6が使えず、Work / CodexでもTerraのみです。まずTerraで試して、必要になったらプランを検討する流れで大丈夫です
Codexでの切り替えは簡単です。対話中なら次の1行で、モデルの切り替えとeffortの調整ができます。
/model
起動するときに最初からモデルを指定することもできます。
codex -m gpt-5.6-terra
いつも使うモデルを固定したい場合は、設定ファイル(~/.codex/config.toml)に既定値を書いておきます。
プランごとの対応は変わる可能性があります。最新の対応表はOpenAIの公式ヘルプで確認してください。
具体タスク20例の振り分け表
ここからが本題です。よくあるタスク20例を「設計=Sol、実装=Terra、雑用=Luna」の基準で振り分けました。執筆・SNS・制作・経理・開発を混ぜてあるので、自分の仕事に近い行から見てください。
| # | タスク | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 企画書・提案書の構成づくり | Sol | 骨組みの失敗は後工程の全部に響く。決める仕事は深い推論に |
| 2 | 新規サービスのアイデア壁打ち | Sol | 前提を疑う指摘まで欲しい相談は最上位で |
| 3 | システム・アプリの設計と技術選び | Sol | 間違えるとやり直しが一番重い領域 |
| 4 | 数十ページの資料を読んだ上での戦略整理 | Sol | 材料が多く複雑な判断ほど差が出る |
| 5 | 月次レポートの考察・示唆パート | Sol | 成果物の価値を決める仕上げだけ上位に |
| 6 | 間違えられない1通(謝罪文・重要な案内) | Sol | 回数は少なく、失敗コストが大きい |
| 7 | ブログ記事・note記事の下書き | Terra | 試行錯誤前提の量の作業。Solの半額で回数を回す |
| 8 | コードの修正・バグ直し | Terra | 日常の実装はバランス型で十分 |
| 9 | LPやWebページのHTML実装 | Terra | 設計が決まっていれば、作る工程はTerraの主戦場 |
| 10 | YouTube台本・ショート動画の構成案 | Terra | 数を出して選ぶ作業に最適 |
| 11 | SNS投稿文の下書き | Terra | 毎日回す作業に最上位は不要 |
| 12 | 議事録の要約・共有メモ化 | Terra | 文脈の理解が要る整理はLunaよりTerra |
| 13 | 問い合わせ返信文の下書き | Terra | 相手に合わせた言い回しの調整が要る |
| 14 | CSVの表記ゆれ直し・データ整形 | Luna | ルールが決まった繰り返しは最速・最安で |
| 15 | 問い合わせメールのカテゴリ分類 | Luna | 分類はLunaの得意分野そのもの |
| 16 | アンケート自由回答からのキーワード抽出 | Luna | 抽出もLunaの本領。件数が多いほど差額が効く |
| 17 | 大量ファイルの命名ルール統一 | Luna | 単純ルールの一括適用 |
| 18 | 経理データの勘定科目の仕分け候補出し | Luna | 件数勝負の分類作業。最終確認は人間で |
| 19 | 長文からの日付・金額・固有名詞の抜き出し | Luna | 判断より「正確な繰り返し」が主役 |
| 20 | 翻訳の下訳を大量に作る | Luna | 量産はLuna、仕上げだけTerraやSolに回す |
数えると、Solは6個、Terraは7個、Lunaは7個です。この比率がそのまま答えです。Solに投げるべき仕事は、実は全体の3割もありません。
表の中で迷いやすいのは12番と14番の境目です。同じ「整理」でも、文脈を読んで要点を選ぶ議事録要約はTerra、ルール通りに直すだけの表記ゆれはLuna。「ルールを紙に書き出せるかどうか」が境界線です。
Solに投げるタスクの代表例と指示例
Solに投げるのは、決める仕事です。代表例を2つ、そのまま使える指示例つきで見ていきます。
Solへの頼み方のコツは1つだけ。「まだ作らないでください」と工程を区切ることです。Solは優秀なので、放っておくと設計から実装まで一気に進めてしまいます。決める工程だけを切り出して渡すのが、Solを一番安く強く使う形です。
代表例1:企画書・提案書の構成づくり
企画書は、書く前の骨組みで勝負の8割が決まります。骨組みの相談こそSolの出番です。弱点の指摘まで頼むのがポイントで、ここは深く考えるモデルほど鋭くなります。
新しい企画書の構成を設計してください。まだ本文は書かないでください。
企画の内容:
[何の企画か。例: 地域の飲食店向けのSNS運用代行プラン]
読む人:
[誰に出す企画書か。例: 店のオーナー]
この企画で一番伝えたいこと:
[例: 月3万円で投稿運用を丸ごと任せられること]
お願いしたいこと:
1. 企画書の構成案を、ページ順に並べてください
2. 各ページで伝えることを1〜2行ずつ添えてください
3. この企画の弱点や、突っ込まれそうな箇所を3つ挙げてください
構成に私がOKを出したら、本文づくりは次の指示で頼みます。
構成にOKを出したあとの本文づくりは、Terraに切り替えて頼めば十分です。これだけでSolの消費は構成の相談分だけで済みます。
代表例2:月次レポートの考察・示唆パート
数字の集計は雑用(Luna向き)ですが、その数字から「で、来月どうするか」を出す考察は、成果物の価値を決める決めの仕事です。ここだけSolに書かせると、レポートの説得力が変わります。
月次レポートの「考察」パートだけを書いてください。
数字のまとめ(集計済み):
[売上、費用、前月比などの集計結果を貼る]
背景情報:
[今月あった出来事。例: 新メニュー開始、雨の週末が2回あった]
お願いしたいこと:
- 数字から読み取れる事実と、そこからの推測を分けて書いてください
- 来月に向けた打ち手の候補を、根拠付きで3つ提案してください
集計そのものはやり直さなくて大丈夫です。考察の質に集中してください。
「事実と推測を分ける」の1行は、どのモデルでも効きますが、深く考えるSolに入れると特に精度が上がります。
Terraに投げるタスクの代表例と指示例
Terraに投げるのは、作る仕事です。日々の仕事量で言えば、ここが一番多いはずです。だからこそ既定のモデルはTerraにしておくのが基本形になります。
Terraは前世代の最上位級の実力をSolの半額で使えるバランス型なので、「作る工程で品質に困る」場面はあまりありません。困ったときだけSolに上げる運用で十分です。
代表例1:コードの修正・バグ直し
日常のコード修正は、範囲を区切って渡せばTerraで安定します。エラーが出ているなら、エラー文を要約せずそのまま貼るのが一番の近道です。
[ファイル名]の[直したい箇所]を直してください。
今の状態:
[エラー全文をそのまま貼る。または、期待と違う動きの説明]
期待する動き:
[こうなってほしい、を具体的に]
それ以外の箇所は変更しないでください。
直したら、変更した行と、動作の確認方法を教えてください。
代表例2:LPやWebページのHTML実装
設計(何を載せるか)が決まっているページ制作は、Terraの主戦場です。スマホ対応の1行を最初から入れておくと、公開後の崩れを防げます。
LP(1枚の紹介ページ)のHTMLを作ってください。
決まっている内容:
[ページの構成、載せたい文章、参考にしたいサイトなど]
条件:
- HTMLとCSSは1ファイルにまとめてください
- スマホ(幅375px前後)でも崩れないようにしてください
- 画像はあとで差し替えるので、仮の枠で大丈夫です
できあがったら、ブラウザでの確認方法も教えてください。
記事の下書き、SNS投稿案、YouTube台本のような執筆系も、頼み方はこの2本と同じ骨格です。決まっていること(構成・条件)を渡して、作る部分だけ任せる。それがTerraへの頼み方です。
Lunaに投げるタスクの代表例と指示例
Lunaに投げるのは、繰り返す仕事です。分類・抽出・整形・振り分け。1件ずつは簡単なのに、件数のせいで人間の時間が溶けていく仕事たちです。
Lunaを使う時の鉄則は1つ。いきなり全件やらせず、最初の10件だけ試すことです。Lunaは速くて安い分、ズレたルールのまま全件処理される事故が一番痛い。この段取りを指示文に組み込んでおけば防げます。
代表例1:CSVの表記ゆれ直し・データ整形
「(株)と株式会社が混ざっている」「全角と半角がバラバラ」のような表記ゆれ直しは、Lunaの得意技の典型です。ルールを箇条書きで渡します。
CSVの表記ゆれを直してください。
対象:
[CSVの中身を貼る、またはファイル名]
直すルール:
- 会社名の「(株)」は「株式会社」に統一
- 全角の数字と英字は半角に統一
- 空白のセルは「不明」で埋める
進め方:
1. まず最初の10行だけ直して、結果を見せてください
2. 私がOKを出したら、残りを同じルールで一括処理してください
ルールに当てはまるか迷った行は、勝手に判断せず一覧にして報告してください。
代表例2:問い合わせメールのカテゴリ分類
分類・振り分けは、OpenAIがLunaの用途として挙げている本領そのものです。「自信がないものは要確認に」の1行で、誤分類の事故を防ぎます。
問い合わせメールをカテゴリに分類してください。
対象:
[メール本文の一覧を貼る、またはファイル名]
カテゴリ:
[例: 料金の質問 / 使い方の質問 / 解約 / 営業メール / その他]
出力の形:
番号、カテゴリ、判断理由(1行)の表にしてください。
どのカテゴリか自信がないものは「要確認」にしてください。
無理に振り分けないでください。
CSVやExcelのデータをAIに任せる流れは、シリーズのデータ分析記事で1本にまとめています。集計からグラフ化まで進めたい人はこちらへ。
料金差の試算|全部Solに投げるともったいない理由
「使い分けが大事なのは分かったけど、面倒だから全部Solでよくない?」という人のために、試算を3つ用意しました。API料金(100万トークンあたり、Sol $5/$30、Terra $2.50/$15、Luna $1/$6)で計算します。
試算1:軽い雑用1回なら、差は数十円
SNS投稿の整形やメール分類のような軽作業1回(入力20,000トークン・出力5,000トークン)だと、こうなります。
| モデル | 1回あたり |
|---|---|
| Sol | 約$0.25 |
| Terra | 約$0.13 |
| Luna | 約$0.05 |
1回なら差は20円ほど。「どうでもいい差」に見えます。ここが落とし穴です。
試算2:毎日の雑用は、月に5倍の差になる
同じ軽作業を1日20回、30日続けると600回です。
| モデル | 月600回 |
|---|---|
| Sol | 約$150 |
| Terra | 約$75 |
| Luna | 約$30 |
SolとLunaの差は月$120。年間だと$1,440です。しかも表記ゆれ直しやメール分類なら、仕上がりはほぼ同じ。性能差が出ない仕事に、5倍の単価を払い続けるのが「全部Sol」の正体です。
試算3:大量処理では1回で差がつく
過去の問い合わせメール10,000件をまとめて分類するケース(1件あたり入力500・出力50トークン、合計で入力500万・出力50万トークン)。
| モデル | 10,000件の分類 |
|---|---|
| Sol | 約$40 |
| Terra | 約$20 |
| Luna | 約$8 |
件数が多い仕事ほど、Lunaの安さがそのまま差額になります。逆に、企画の構成相談のような「回数が少なく重い仕事」は、Solでも1回$1前後。設計にSolを使うのは贅沢ではなく、雑用にSolを使うのが浪費という構図が見えてくると思います。
サブスクで使っている人も、考え方は同じです。単価の差は「そのモデルがどれだけ重いか」の目安なので、重いモデルに軽い仕事を投げるほど、利用枠の減りは速くなります。
上位に固執すると損をする、を実感した話
Team Agentでブログ記事用のキャラクター画像をgpt-image-2で2枚作ったときのことです。品質設定を一番上のquality=highにしたら、2回とも数分待たされた末にOpenAI側から接続が切られて失敗しました。
quality=mediumに落としたら、1枚あたり約1〜2分で安定して成功。仕上がりは1536×1024で約2.9〜3.0MBあり、記事用途には文句なしでした。
モデル選びもこれと同じです。「一番上の設定」が、一番良い結果を最短で返してくれるとは限りません。仕事に合った段を選んだ方が、速くて安くて、結果も安定します。
料金は変わる可能性があります。最新の単価はOpenAIの公式発表で確認してください。
迷った時の判断手順|3つの質問で決める
振り分け表にない仕事が来たときは、この3つの質問を上から順に自分に聞いてください。文章のフローチャートです。
その作業、間違えたらやり直しが重い?
はい→Sol企画の方向、設計、重要な1通。「決める」要素がある仕事はSolへ。回数が少ないはずなので、単価の高さは気になりません。
同じ処理を何十件・何百件と繰り返す?
はい→Lunaただしルールを紙に書き出せることが条件。書き出せないなら、それは雑用ではなく実装(Terra)です。
どちらでもない?
→Terra日常の「作る仕事」は全部ここ。迷ったらTerra、が基本姿勢です。
補助ルールも2つ置いておきます。
- 迷ったら真ん中から。Terraで1回やってみて、品質が物足りなければSolに上げる。あっさり終わる単純作業だと分かったら、次からLunaに下げる。真ん中スタートなら、外しても片側1段の調整で済みます
- 量のある仕事は、必ず1件だけ試す。モデルがどれであっても、「最初の1件(10件)だけやって見せて」を挟むだけで、大きい事故はほぼ消えます
- 自分の作業を「決める・作る・繰り返す」のどれかに分類できる
- 迷ったらTerraから始める、が腹に落ちている
- 量のある仕事は「最初の10件だけ」の段取りを覚えた
1つでも当てはまらなければ、次の「よくある失敗」を先に読んでください。
この判断手順は、慣れると3秒で終わります。3秒の判断で単価が最大5倍変わるなら、やらない理由がないはずです。
使い分けでよくある失敗と対処法
使い分けを始めた人が実際にハマりやすいポイントを、症状から引ける形で6つまとめました。
モデルの選択肢にTerraやLunaが出てこない
症状: ChatGPTでモデルを切り替えようとしても、TerraやLunaが見当たらない。
原因: ChatGPT本体(Chat)では、PlusプランはSolのみという仕様。3モデルを選べるのはChatGPT WorkとCodex(Plus以上)、API。
確認すること: 今開いているのがChat・Work・Codexのどれか。自分のプラン(Free / Go / Plus / Pro)。
対処: 3モデルを使い分けたい作業は、ChatGPT WorkかCodex側で開く。Free / GoはWork / CodexでTerraのみ使えるので、まずTerraで試す。対応は変わる可能性があるので、最新は公式ヘルプで確認する。
Lunaに任せたら品質が物足りない
症状: 雑用のつもりでLunaに投げたら、言い回しが硬い、判断が粗いなど、仕上がりが物足りない。
原因: 「雑用」の定義のズレ。判断や文脈理解が必要な仕事は、件数が多くても雑用ではない。
確認すること: その作業のルールを、箇条書きで紙に書き出せるか。書き出せない「なんとなくの判断」が混ざっていないか。
対処: ルールを書き出せないならTerraに上げる。どうしても量が多いなら、先にSolかTerraでルールを言語化させ、そのルールを渡してLunaで量産する2段構えにする。Lunaに残す場合も「自信がないものは要確認に」の1行を必ず入れる。
全部Solでやって、費用や利用枠が想定より速く減った
症状: 請求額や利用枠の減りが、思っていたより明らかに速い。
原因: 軽い作業までSolに投げていた。Solの単価はLunaの5倍で、しかも出力は入力の6倍単価なので、書かせる量が多いほど膨らむ。
確認すること: 今週Solに投げた仕事のうち、「Solでないと無理だった仕事」が何割あるか。
対処: 既定のモデルをTerraに変える。振り分け表を見て、Sol行きの仕事を先に決めておく。APIで使っているなら、利用上限(支出アラート)を設定しておく。
設計だけ頼んだのに、実装まで一気に始まった
症状: Solに構成の相談をしたら、本文やコードまで一気に生成されて、方向がズレたまま大量の成果物ができた。
原因: 工程の区切りを伝えていない。上位モデルほど「先回りして全部やる」傾向がある。
確認すること: 指示文に「どこまでやってほしいか」の範囲を書いたか。
対処: 「まだ作らないでください。構成を見てから次を頼みます」を指示の最後に足す。走り出してしまったら、一度止めて構成だけ確認し、OK後の続きはTerraに切り替えて頼む。
Lunaの大量処理で、ズレたルールのまま全件処理された
症状: 1,000件の処理が終わってから、ルールの解釈が違っていたことに気づいた。
原因: 最初から全件を任せた。安くて速いモデルほど、この事故が起きやすい。
確認すること: 指示文に「最初の10件だけ試す」段取りが入っていたか。
対処: 「最初の10件だけ→私がOKを出したら残り」の2段階をプロンプトに固定で入れる。迷った件を勝手に処理させず、「要確認」として分けて報告させる。やり直しになった場合も、直したルールでまず10件から再開する。
Codexでモデルの切り替え方が分からない
症状: Codexを使っているが、切り替え方が分からず、ずっと同じモデルのまま使っている。
原因: 切り替え操作を一度も試していないだけ。操作自体は1行で終わる。
確認すること: 対話中に /model と打ったことがあるか。
対処: 対話中は /model でモデルとeffort(考える深さ)を切り替える。起動時に決めたいなら codex -m gpt-5.6-terra のように指定する。いつもの既定値は設定ファイル(~/.codex/config.toml)に書いておく。
AIに聞くためのプロンプト集
どのモデルに投げるか自体も、AIに相談できます。状況を整理して渡すためのプロンプトを6本置いておきます。ChatGPT、Codex、Claudeのどれに貼っても機能します。
秘密のキー、パスワード、顧客情報、決済情報は貼らないでください。件数や作業内容の説明は貼って大丈夫です。この作業をどのモデルに投げるか迷った時
GPT-5.6のモデル選びで迷っています。
やりたい作業:
作業の量(件数や文字数の目安):
間違えた時のやり直しの重さ:
使っている場所(ChatGPT / Work / Codex / API):
「設計=Sol(入力$5/出力$30)、実装=Terra($2.50/$15)、雑用=Luna($1/$6)」の基準で、この作業をどれに投げるべきか、理由と一緒に判断してください。単価は100万トークンあたりです。
大きな作業を工程に分けて、モデルを配分したい時
1つの大きな作業を、Sol・Terra・Lunaに分担させたいです。
作業の全体像:
最終的に欲しい成果物:
特に品質が大事な部分:
作業を「決める工程・作る工程・繰り返す工程」に分解して、各工程をSol・Terra・Lunaのどれに任せるか、順番と一緒に提案してください。
月の費用を見積もりたい時
GPT-5.6のAPI費用を見積もりたいです。
やりたい作業の一覧:
それぞれの1回あたりの入力と出力の目安:
それぞれの月の回数:
Sol(入力$5/出力$30)、Terra($2.50/$15)、Luna($1/$6)で、全部Solでやった場合と、使い分けた場合の月額を比較してください。単価は100万トークンあたりです。
Lunaの大量処理の段取りを組みたい時
量の多い単純作業をLunaに任せたいです。
作業の内容:
件数:
守ってほしいルール(箇条書き):
「最初の10件だけ試す→OKなら残りを一括」の段取りを前提に、Lunaへの指示文を作ってください。自信がない件は「要確認」に分ける条件も入れてください。
Solの設計結果をTerraに引き継ぎたい時
設計はSolで終わっていて、ここからの実装をあなた(Terra)にお願いします。
設計の結果:
[Solが出した構成・方針・仕様を貼る]
お願いしたいこと:
- この設計に沿って実装を進めてください
- 設計の内容を勝手に変えないでください
- 設計に矛盾や不明点を見つけたら、進める前に質問してください
自分の仕事一覧を3つの箱に振り分けたい時
私の毎週の作業を、GPT-5.6のSol・Terra・Lunaに振り分けたいです。
毎週やっている作業の一覧:
[思いつくまま箇条書きで貼る]
「設計=Sol、実装=Terra、雑用=Luna」の基準で振り分け表を作ってください。
判断に迷う作業は、確認の質問をしてから振り分けてください。
よくある質問
Sol・Terra・Lunaはどう使い分ければいいですか?
Sol・Terra・Lunaは「設計はSol、実装はTerra、雑用はLuna」で使い分けるのが基本です。企画や設計など間違えると重い「決める仕事」はSol、記事や日常のコード修正など「作る仕事」はTerra、分類・抽出・整形など「繰り返す仕事」はLunaに投げます。迷ったら真ん中のTerraから始めてください。
Sol・Terra・Lunaの料金差はどれくらいですか?
API料金は100万トークンあたり、Solが入力$5・出力$30、Terraが入力$2.50・出力$15、Lunaが入力$1・出力$6です。TerraはSolのちょうど半額、LunaはSolの5分の1です。3モデルとも出力単価は入力の6倍なので、長く書かせる仕事ほど料金が膨らみます。最新の単価は公式ページで確認してください。
ChatGPTの無料プランでSol・Terra・Lunaは使えますか?
ChatGPT本体(Chat)のFree / GoプランではGPT-5.6は使えません。ただしChatGPT WorkとCodexでは、Free / GoでもTerraだけは使えます。3モデルすべてを使い分けたい場合は、Work / CodexをPlus以上のプランで使うか、制限のないAPIを使う形になります。
迷ったらSol・Terra・Lunaのどれを選べばいいですか?
迷ったらTerraを選んでください。Terraは前世代の最上位級の実力をSolの半額で使えるバランス型で、日常の仕事の大半をこなせます。Terraでやってみて品質が物足りなければSolに上げ、単純作業だと分かったら次からLunaに下げる。真ん中から始めれば、外しても1段の調整で済みます。
Lunaの品質は仕事で使えるレベルですか?
Lunaは、ルールが決まった分類・抽出・整形なら仕事で十分使えます。OpenAI自身が分類・抽出・振り分けをLunaの用途として挙げています。一方、文脈を読む要約や言い回しの調整は苦手なので、そうした仕事はTerraに任せてください。境界線は「ルールを箇条書きに書き出せるかどうか」です。
CodexでSol・Terra・Lunaを切り替えるにはどうすればいいですか?
Codexでは、対話中に「/model」と入力するとモデルの切り替えとeffort(考える深さ)の調整ができます。起動時に指定するなら「codex -m gpt-5.6-terra」のようにモデル名を付けます。いつも使う既定のモデルは、設定ファイル(~/.codex/config.toml)に書いておけます。
Sol・Terra・LunaはClaudeのモデルとどう対応しますか?
ざっくり、SolはClaudeのOpus〜Fable枠、TerraはSonnet枠、LunaはHaiku枠に対応します。料金の目安も近く、Claude Fable 5が入力$10・出力$50、Opus 4.8が$5・$25、Sonnet 5が$2・$10(いずれも100万トークンあたり)です。Claudeで「上位は勝負どころだけ」の感覚がある人は、そのままGPT-5.6に持ち込めます。
Ultraモードやmaxは、モデルの使い分けと関係ありますか?
Ultraモードとmaxは、Sol・Terra・Lunaのモデル選びとは別の軸です。maxは1つのエージェントの考える深さを最大にする設定で、GPT-5.6が使える全ユーザーが切り替えられます。Ultraは複数のエージェント(標準4つ)を並列で動かすモードで、追加料金ではなくトークン消費の増加で支払う設計です。まずモデルの使い分けに慣れてからの検討で十分です。
まとめ
Sol・Terra・Lunaの使い分けは、突き詰めればこの1行です。
決める仕事はSol、作る仕事はTerra、繰り返す仕事はLuna。
モデル選びは性能くらべではなく、予算とやり直しコストの配分です。設計にSolを使うのは投資、雑用にSolを使うのは浪費。この感覚さえ入れば、あとは体が覚えます。
- 自分の毎週の作業を10個書き出して、振り分け表の基準で3つの箱に分けてみる
- 既定のモデルをTerraにして、1日使ってみる
- 量のある仕事が来たら、Lunaに「最初の10件だけ」の段取りで投げてみる
シリーズの全体像と他の記事への案内は、マスターガイドにまとめています。
プランや料金、モデルの対応は変わる可能性があります。最終確認はOpenAIの公式発表と公式ヘルプでしてください。
自分の業務のどれをどのモデルに振ればいいか迷った人は、公式LINEで相談してください。30分無料で面談したり、一緒に画面を見ながら作業したりすることも可能です。
更新履歴
- 2026-07-14 記事公開